【老年腫瘍全般】
Cancer-Related Cognitive Impairment: A Practical Guide for Oncologists
がんに伴う認知機能障害(cancer related cognitive impairment: CRCI)についての総説です(オープンアクセスです)。
CRCIとは、がん患者に出現する認知機能障害の総称です。がん薬物療法による認知機能障害(ケモブレイン)が有名ですが、がん自体による、放射線治療による、鎮痛薬による認知機能障害などがあり、その症状も多彩です。CRCIという病態を知らないと、単に認知症があると判断されたり、ストレスによるものと判断されたりする可能性があるため、少なくとも、この病態を知っておくのが良いと思いました。この論文では、その発見方法、対処方法などが述べられています。
雑誌名:JCO Oncol Pract. 2025 Mar 5:OP2400953.
PMID: 40043223
DOI: 10.1200/OP-24-00953
URLをご案内します。
【肺がん】
Surgery Versus Stereotactic Radiotherapy in Patients over 75 Years Treated for Stage IA–IIA NSCLC
75才以上の早期非小細胞肺癌を対象として、外科的手術と定位放射線治療(SABR)を傾向スコアマッチングで比較した後向き研究です。
傾向スコアマッチングで調整できた患者は、外科的手術群で127人、SABR群で85人。1年生存割合は、外科的手術群で83.87%、SABR群で88.8%、5年生存割合は、外科的手術群で47.3%、SABR群で31.5%であったが、統計的に有意な差ではなかった(p = 0.068)。早期死亡率に影響を与える要因には、男性、PS:2、FEV1≦85%、外科的手術であった。
もちろん後向き研究なので限界はありますが、高齢者だから放射線治療、という脊髄反射を見直すきっかけになるデータかと思います。
雑誌名:Cancers. 2025 Feb 17;17(4):677.
PMID:40002271
DOI: 10.3390/cancers17040677
URLをご案内します。
【老年科】
How oncologists assess and consider cognition in clinical decision-making with older adults
Author links open overlay panel
Romy Van Rickstal a Lieve Van den Block a Lore Decoster b Christine Ritchie c d e
,
Alys Wyn Griffiths f 1
,
Joni Gilissen a b g 1
ベルギーの腫瘍医が意思決定における認知機能低下をどのように評価し考慮しているかを報告したレターです。
日本と同じように老年内科との共同作業が難しいようですが、軽度の認知機能低下があったとしても意思決定には支障がないことを強調している医師もいて、
世界的にもがんにおける認知症の問題は今後大きな問題となるため取り組みが急務であることが指摘されています。
雑誌名:J Geriatr Oncol. 2025 Feb 14:102204.
PubMed:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39955220/
PMID:39955220
DOI: 10.1016/j.jgo.2025.102204
URLをご案内します。